「孤狼の血」感想!!!!「閲覧数の少ないブログじゃけぇ、何書いてもええんじゃ」※ほぼネタバレはないです。

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率直な感想……
お、面白いいいいいいい!!!!!
昨年のアウトレイジ最終章にも負けない、いやもしかするとそれ以上に面白い、暴力映画の最新版だった!!
で、でもやっぱり客層はガラの悪いおっさんばっかりだったああああ




金、女、暴力
なんでこの手の映画って、惹かれてしまうんだろう。暴力描写はグロすぎるし、常に緊張が張り詰めてお腹が痛くなってくることも。でも、大好きなんですよね…。
自分の全く知らない、関わりたくない世界をじっくりたっぷり、ねっとり見せてくれる。これが、この手のヤクザ映画の面白さだと思う。そういう意味でこの映画は、金、女、暴力全てが揃った最高の1本でした!!




暴力描写
いやぁ、もうグロかった・・・
”見せない”グロ演出ってよくあるじゃないですか、でもこの映画は全部見せる。豚のクソを食わせるのも、真珠を取り出すのも。まさに「それだけはやぁめてぇぇぇ」ですよ…
このグロさがゆえに、映画全体に気味の悪い緊張感が漂ってましたよね。ああ、これぞヤクザ映画だ…





何といっても、役所広司が怖すぎる。そしてカッコよすぎる。あんなおっさんになりたいなぁ…
近年ではダイワハウスのCMから若干、面白おじさんみたくなっていたイメージが全て消え去りました…w
口が悪くて、捜査内容はめちゃくちゃで、女にだらしないし、部下の使い方が荒いし、操作のためなら犯罪行為を平気でする。なのにヤクザを追い詰めるために泥まみれになりながら奔走する、一本筋の通った漢でもある。このギャップよ!!かっちょえぇぇ!!!
1番お気に入りのシーンは、CMでも使われている音尾琢真演じるヤクザの真珠を取り出す前のあのセリフ。広島弁によって凄みが増したあのセリフは、背筋がゾクッとしました…
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その他の役者陣
この映画、どんなに末端の登場人物もしっかり血の通った人間に見える演技をしている。だから登場人物が突発的な行動をしても不自然じゃない。中村倫也演じる狂犬でさえ、行動が浮いてないんですよ。だから、どんどん映画にのめりこんでしまうんです。本当に、皆が皆、最高の演技だったと思う・・・・

その中でも、江口洋介がヤバイ!!なにあれ!?カッコよすぎかよ!!登場シーンは多くはないけど、それを感じさせない濃いキャラクター性と凄みが合わさった、もうかっこいいとしか言えないんですよ!!彼が戦争を始めようとするシーンって、大体こういう”絶対してはいけないことをしようとするキャラ”ってうざく見えてしまうと思うんです。けど、このキャラクターはそれが一切ない。それどころか、同情してしまいそうになるほど。

そして真木よう子。あの人、あんなに裏社会の女を演じることのできる人だったんですね…女だから出せる、男とは違う凄みのあるキャラだったと思います。こういう、裏社会が舞台の映画やドラマって、女性キャストが浮き気味になることもあると思いますが、真木よう子演じる莉子は、役所広司の横にいても浮かない、どっしりとしたキャラクターでした。龍が如く6でも、ここまで良いキャラであってほしかった…・・




静と動
この映画、ほとんどの登場人物は劇中一切、成長しないんです。それどころか、ほとんど場所さえ動かない人も。そんな静的世界で、激しく動き回るのが大上。裏社会では、静を貫けずに動に転じてしまった者には何かしらのしっぺ返しが待っている。それにも関わらず、大上は動き、動き、動かしまくる。その揺さぶりに負けた者から次々に堕ち、何かしらのしっぺ返しを食らっていく。そんな大上を、初めは静的に観ていた日岡がついに動的に
動き、大上のように人を動かし、揺さぶることでしっぺ返しを食らわせる。物語の構造自体を受け継いでしまう、この師弟関係の描き方はさすが白石和彌監督ですよ!!
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ただ一点だけ……
でも、同監督の「日本で一番悪い奴ら」のような、テンションのエンジンかけっぱなしというわけでもなくなってしまっているのも事実。特に日岡の彼女が出てくるシーンは、(ストーリー上の意図はありますが)本当に取ってつけた感じが凄かった。伏線ってのはわかるけど、伏線だからって、ヤクザ映画としてのテンションを下げてしまうのは、個人的に好きになれませんでした……




ストーリーが単調だとか言っている人もいますが、この映画って推理メインじゃ全くないのでこのぐらい王道のほうが良いんですって!!
ラストにこんなにスカっとできる映画って最近少なかった気がするので最高の気分で映画館を後に出来ました!


是非、映画館で、ガラの悪い客層と一緒に楽しむべき映画だと思います!!w



びっくりどっきりクリ〇リス!