「勝手にふるえてろ」感想!!! 自分を”イタイ”と思ったことがある、俺達私達に捧ぐ!!

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”イタイ”女、ヨシカ
松岡茉優演じるヨシカが、余りにも痛々しく、そして愛おしい!!
もう見ていて目を覆いたくなるぐらい、イタイ行動をしまくるヨシカ。10年間ずっとイチを妄想していたり、同級生の名前を使ってとんでもないウソをついたり、隠れて「ファーーーック!!!ファックファックファーーック!!」と叫んだり。その中でも、普段は自分の世界の外の人とは素っ気ない話しかしないのに一度趣味や内面の話になると物凄く語ってしまう。これ、すっごいわかるぅぅぅ!!!自分も、いつの間にかこれがイタイ行動だと学んだんですよねぇ…w
そんなイタイ女のヨシカですが、なぜか愛おしいんですよね。もちろん、松岡茉優さんが可愛いというのもあるとは思いますが、何よりヨシカは嬉しいことがあると物凄く浮かれ、悲しい、辛いことがあると凄く落ち込み、そして怒る。この気持ちの上下がハッキリしているのが、なんだか可愛いんですよねぇ。急に怒ったり、喜んだりしてその理由がわからない。このよくわからないところが好きなのは、ニと同じなのかも…w

松岡茉優さんは、このヨシカの”社会に適応はしているけど、イタイ女”という凄く難しい役を本当に演じ切っていてビックリしました。よくドラマなどに登場するオタク、腐女子って、服装から他人との対話まで、あまりにも現実味がなさすぎるんですよね。そんな奴いねぇって!!!
そんな中この映画のヨシカは、ちゃんと身に着けているものは”一応”まともなものだし、”一応”他人とも普通に会話する。けど、こういう外との関わりは自分の中の優先順位の二番三番なんだと思うんです。ここがすごく共感出来るんです。
オシャレやコミュ力は大事だと分かっているんだけど、それより好きな趣味を優先してしまう。だから、外との関わりが隙だらけになっちゃうんですよね…w





天然王子、イチ
そんなヨシカが10年以上片思い、そして妄想し続けているのがイチ。でも、現実のイチは当時、いじめられていたと感じていたりして中学時代にウンザリしている。そして、ヨシカのことは名前すら知らないという…。
なんだろ、イチが名前を憶えていないのってイチは悪くないのが苦しいんですよね。イチの”相手が承認してないいじりはもういじめでしょ”ってセリフもだけど、彼自身中学時代を闇としてしか捉えていない。だから、ヨシカ以外の人も出来るだけ忘れてるんじゃないか…?と思うんです。
妄想が肥大化してどんどんイケメンでヨシカに優しい王子様になったイチは、現実ではヨシカのことを意識していないどころか、当時いじめられていたことを振り返らずに人生を歩む1人の大人だった。名前を憶えているかどうかというよりは、このギャップにヨシカは耐えられなかったんじゃないかなぁ…





イタイ男、ニ
このイチの正反対の男がニ。ニは初めは本当に気持ち悪いんですよねw
けど、ニはヨシカが目指すべき存在なのかもしれないと思うんです。好きな思いを伝えるためにあれこれ試行錯誤して、グイグイ推し進めようとする。ヨシカに足りなかったのは、この行動力なんだと思う。中学当時、この行動力があれば多分イチと付き合えていた。けどそれができないんですよねぇなっかなか!!
多分、ニもかなり人生をこじらせていたからこそ、今度こそ変わってやるという思うからヨシカにアタックしたんでしょう。だから、ヨシカが成長し自分を悔いるにつれて、二が魅力的に見えてしまうんです。





最後にヨシカが呟くこのセリフ。私は、このセリフでやっとヨシカは自己否定し続けた自分から脱却し、自分のテリトリーの外の世界に扉を開けたから、今までの自己の周りだけを見ていて右往左往していた自分に対して「勝手にふるえてろ!!」と言い放ったと解釈しました。
ああ、自分にも「勝手にふるえてろ!!」と言い放ってやりたい…w





最後に
ヨシカの行動、皆さんはどれぐらい「あああああああああ(/ω\)」となったんでしょうか…w
映画でこんなに恥ずかしい思いをするとは思いませんでしたw
ダメな私達、俺達に捧げる最高にパワーの持った恋愛活劇!!!!自分を”イタイ”と思ったことがある人は、絶対見るべき!!!!!




…でもヨシカとニ、今後上手くいかない気がするんだよなぁ・・・(*´Д`)…