「スパイダーマン ファー・フロム・ホーム」感想!!恋に青春に、人助けにニックフューリーに、大忙しな高校生ピーター・パーカー

スパイダーマン ファー・フロム・ホーム」(2D字幕)

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虚構と現実。ピーターは、高校生活もヒーロー生活も、多感に悩み続ける!!これこそまさに、皆がイメージする”スパイダーマン”の映画だ!!!

 

 

 

本日のお品書き

 

 

 

 

見た目は高校生、頭脳も高校生

他のアメコミ映画とスパイダーマンを隔てるものこそ、高校生感だと思う。サムライミ版スパイダーマンも、マークウェブ版も、恋とヒーロー生活に悩む映画でした。しかし、このMCUスパイダーマンはこれまでのスパイディ映画よりも年齢が下がり、より高校生、恋に青春に忙しいことに。

この、青春描写が細かい所まで行き届いているからこそ、今回のスパイダーマン映画が他とは違う、(良い意味で)青臭い映画でかつ愛らしい映画になっていると思う。わかりやすい部分だと、ネッドとの会話や恋に奔走したり、今の自分の青春を大事にしようとしている姿だったり、細かい部分ではピーターのスマホの液晶が少し割れていたり。この、スマホが割れてるのが、もう本当に高校生っぽいんですよねぇ。それも、今の高校生っぽい。ここまで繊細に高校生描写を張り巡らしているからこそ、「エンドゲーム」の5年問題もちゃっかり解決できちゃう。

 

 

 

恋!!恋だよ!!!

そんな高校生ピーターにとって今一番ホットなのはMJ。MJを演じたゼンデイヤは、本当に美人過ぎる。ミステリアスでクールなのに、たまにとってもお茶目だし顔をクシャっとして笑う笑顔はもう最高。そんな、男ならコロっと恋しちゃう女の子への告白に奔走するピーター。このピーターもまた可愛いw

そんな2人の恋模様は、本当に可愛い。なんなら、最後のキスから手を繋ぐとこまで全部可愛い。

 

 

ヨーロピアンアクション

今作の特徴の1つは、舞台がヨーロッパだということ。正直、前作のラストバトルは暗すぎてあまり好きではなかったんですよね。そんな私にとっては、本作のアクションは本当に良かった!昼間に映えるヨーロッパの街並み、そしてそこを縦横無尽に行き来するスパイディ。この、映像的気持ちよさが半端じゃない。ヨーロッパといえど国ごとに街並みやギャグセンスまで違うから飽きないし、何より映画全体がヨーロッパの国々の色んなカラーが混じったカラフルな雰囲気になっているからグイグイ観れる。

そんな舞台に加えて、本作は敵の設定も良かったと思う。前半、スパイディの特徴を活かしにくい無機物的な敵エレメンタルズとの闘いに苦戦する一方で、後半はスパイディが最も得意とする小型の集団な敵ドローンかつ、幻覚を使うという”視覚に頼れない”敵の設定にすることで、”スパイダーマンのアクション”として楽しくなるようになっている。だから、前作と違って本作のアクションは、後半に行けば行くほどスパイダーマン的面白さが増していく。

さらに、映画的にもこの設定が最高に活かされている。VFXばりばりのアクションに幻覚という設定が加わることでもうどれが”映画的に”嘘なのか、どれが”映画的に”本当なのか、頭がごっちゃになっていくドラッキーなアクションは、映画だからこそできる設定でした。

 

 

 

 

レンホール万歳!

今作の敵役、ミステリオ。彼こそ本作のMVPだと思う。ジェイクギレンホールの無条件な人の好さと無表情な怖さを存分に活かし、映画全体をひっくり返す牽引力まで見せつけている。

笑顔でヒーロー面する彼が、サングラスを手に入れると”ドッキリ大成功~!”と言わんばかりに打ち上げをして、飲みながら皆を褒め合って祝い合うシーンは、彼だからこそ嫌味があるのにテンションは上がってしまうシーンになっていました。

ヒーローの、甘い部分だけを味わおうとしたクソ野郎なのに、ジェイクギレンホールが演じることで嫌な気持ちにならない不思議な敵役でした。欲を言えば、彼は本作だけでなくもっともっとMCUで活躍する立ち位置になってほしかった!!!

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虚構と現実

ここまで述べたように、本作のテーマは虚構と現実。幻覚という虚構を使いこなす敵に対して、現実を見据えることで勝つスパイディ。交錯する情報と自分の目で見た現実。恋人のミステリアスな一面と可愛げのある内面。ヒーローの、周りからチヤホヤされるという甘い部分と周りから頼られるという酸っぱい部分。そして、アイアンマンと外面が似ているミステリオと内面が似ているスパイディ。

虚構と現実。周りからの期待から成らないといけないと思っている自分と、成りたい自分の選択を迫られるピーターが、成りたい自分を目指し始める。

 

 

ありがとう、アイアンマン

てっきり「エンドゲーム」がフェイズ3最後の作品だと思っていたら、実は本作がフェイズ3最後みたいで、最初聞いた時は理由がわかりませんでしたが、本作を観ればもう、そりゃそうだよ…と理解しかできない。

まさにこの映画は、”ありがとう、アイアンマン”な映画なんですよね。

前述したように、見た目こそアイアンマンと似ているミステリオとは違い、スパイディは内面にアイアンマン、トニーの意志がしっかり生きている。でも、そんなピーターが悩むのはトニーという大きすぎる存在を背負う責任感。これって、普通の親子関係でもよくあることだと思うんですが、自分の親から学ぶ最後のことは親が完璧ではないという事だと思うんです。親にも出来ないことはあるし、成し得ないことがある。でもそれを苦悩して躓いて、乗り越えてる。それを知って、やっと一人前の大人になっていくんだと思う。けど、ピーターは師匠であるトニーから、唯一その”親のダメな所”を学べなかった。だからピーターの中ではトニーは完璧で、それを追いかけるのに必死になっている。そこを埋めてくれるのが、(下心はあったけどw)ハッピーですよ。トニーと最も共に仕事をしてきた彼だからこそ、トニーに代わってピーターに最後の教育をしてやれる。そんなハッピーが行う、最後の教育の場面はもう、涙腺決壊間違いなし。「アイアンマン1」のあの曲に合わせて、アイアンアンと同じように試行錯誤してヒーローになっていくピーター。そして、それを懐かしみながら見守るハッピー。もう、ここが最高過ぎる。

アイアンマン、トニーを継承する意味、意義を知ったからこそ、本作は”ありがとう、アイアンマン”な映画でした。

 

 

エンドクレジット

MCU恒例、エンドクレジット!今回のエンドクレジットは2回。1回目はデイリービューグル社、並びにジョナジェイムソンの登場!!!しかもJKシモンズ!!!!ここは素直に、いつものMCのように爆上がりでした!!

2回目は、まさかのスクラル登場。ここ、正直謎が大きくなりすぎて、原作を知らない私は頭がごっちゃごちゃになっちゃいました…w「アベンジャーズのことを聞かれてつい…」と言っていたのは、ソーが所在不明のこと?それともストレンジが忙しいこと?それとも、キャプマのこと…?

 

 

最後に

「エンドゲーム」でMCUに息切れしてた私も再びMCUの今後が楽しみになる、痛快な映画でした。是非、映画館でスパイディの青春にアクションに、恋に楽しんでください!!