「レゴ ムービー2」感想!!!恋人同士、兄妹同士が絶対ぶつかる壁をポップにぶっ壊す大傑作!!!

「レゴ ムービー2」(2D吹替)

ãã¬ã´ã ã¼ãã¼ï¼ãã®ç»åæ¤ç´¢çµæ

 

父から子へ、のあとは兄から妹へ!人と関わっていると必ず訪れる壁に、現実と妄想を交えた最高のアンサーを見出した大傑作!!

今回も、全てはサイッコーーー!!

 

 

 

本日のお品書き

 

 

1作目「レゴ ムービー」

なぜこの映画が大注目株なのか。それは、言うまでもなくクリスミラー&フィルロード作品だからなんです。この2人が監督脚本で作られた前作「レゴムービー」は、彼ら特有のキレッキレのギャグセンスにテンポの良い展開、そして何より”LEGOで遊ぶこと”を真正面からとらえたラストに、誰もが唸らされ、号泣したと思います。そして、続編の企画が立った時は誰もが”え!?”と思ったはず。あの、完璧なオチからどう物語を描くのか。どう頑張っても無理でしょ!!と。

 

 

 

やっぱり面白いセンス

今回はクリスミラーとフィルロードは原案、制作、脚本になりましたが、やっぱり前作同様彼らのエッセンスが半端ない。細かく入った外しギャグはお話のテンポを邪魔しないし、ちゃんと伏線になってる。難しいテーマもポップな演出とストーリーで楽しくでも深く伝える。キャラクターたちもめちゃくちゃなのにみんなが魅力的にかつ意味ある存在になってる。もうね、この2人がサイッコーー!!!ですよ。

 

 

 

正当な続編

前作が完璧なラストを迎えた後の世界を描く続編。はっきり言うと、完璧な”続編”でした。

前作を観てることはマスト。今作は、前作ラストの衝撃展開を大前提に話が進むので、ただのレゴが歩いて戦うお話と思っていると話に置いて行かれるかも。でも、前作を踏まえることで今作はより面白く、より楽しく進化しているんです。前作はレゴたちのお話かと思って見ていたら実は現実世界とリンクしていた!というのがキモでしたが、今作はストーリーの展開が常に現実世界を意識させる作りになってる。例えば、妹が作ったキャラクターたちがハチャメチャに街を壊して回るのは、幼い妹に自分の作り上げたものが壊されて行っているんだと意識して観れるし、バットマンの攻撃が一切通じないのも妹と自分で妄想してる世界が違うから通じるわけがない、と意識しながら観れる。つまりこの映画は、レゴの世界と現実世界という2つの世界を常に意識しながら観るという高度なことを要求する映画なんです。けど、それが全く押しつけがましくなくさらにすんなり受け入れられる。

 

 

 

 

エメットとルーシー

エメットとルーシーが暮らすブロックシティに”奴ら”が襲来して5年。街は荒廃し、名前もボロボロシティに。みんながタフな奴になっていく中で唯一、エメットだけは昔のまま変わらずにいて、それにルーシーは飽き飽きしてる。

これって、長く人と付き合ってるとよくあることだと思うんです。別に嫌いになったとかそういう訳じゃないんだけど、飽きたというか、面倒になったというか。さらにルーシーはタフな人間に憧れて今の自分を演じているから、さらにエメットに色々要求してしまう。ただ、前半部分では観客から見ても、エメットがダメダメにちゃんと見えるんですよね。いや、空気読めよ!!とかちょっとは成長しろよ!!とか。

でも、ここでルーシーに共感すればするほど、ラストに裏切られるんですよね。エメットはレックスという”タフ”な憧れ的存在に出会うんだけど、そのレックスは確かに”タフ”で男らしいけど、エメットが持つ魅力を欠いてるんです。

そして、そんなレックス、さらに変わった(変えてしまった)エメットを目の当たりにしたルーシーは猛省する。長く人と付き合ううえで、相手に変化を求めることが如何に愚かなのか、自分が変化しなければいけなかったんだという事に気づいたから。

 

兄フィンと妹ビアンカ

現実世界でレゴを遊ぶフィン。彼の中には、広大な妄想世界がある。そこではエメットは英雄だしルーシーは魅力たっぷりな女の子で、マスタービルダーたちは超カッコイイし、バットマンはクールなダークヒーローだし、レックスはナイスなタフガイ。

一方で、妹ビアンカの中にも広大な妄想世界がある。それはハートやお星さまたっぷりのキュート世界や、綺麗なビーズたっぷりのキラキラ世界に、いろんな姿に変われるカッコイイし可愛い女王様もいるし、それに使える変な執事やメイヘム将軍もいる。

この2人のレゴの遊び方は、全く別方向に見える。けど、ちゃんと共通点があるんですよね。それは、どっちも”教えてくれた人の世界を引き継いでること”。フィンはお父さんが遊んでたような街を中心にお話を作り上げてるし、ビアンカはファンシーな世界にもメイヘム将軍みたいな存在がいたりする。この2人は、自分の世界を構築しつつ、先輩の世界を真似てる。

そして、大人になろうとするフィンにとって子供世界を作ってるビアンカは面倒の塊なんです。いやでも、これって妹を持つ人なら絶対共感しちゃう気持ちだと思うんです。俺はもう大人になろうと必死なのに、なんで子供の世界に付き合わないといけないんだよ!!とイライラしちゃう。フィンにとって、そしてあの頃の僕らにとって、妹の世界と決別することが大人になることだったんです。

一方で、ビアンカは兄の成長に戸惑ってる。いやいや、あの時ハートくれたじゃない!一緒に遊ぼうよ!と。だから兄の妄想世界に乱入したり、兄のレゴを勝手に持ち出したりする。そして、自分が作り上げたとっておきの世界で、兄のお気に入りであるバットマンと結婚式をするお話を繰り広げる。兄にかまってほしいから、ビアンカは兄の世界を織り交ぜたお話を作ってるんです。なのに兄はそれを壊してくる。なんでそんなことするの!!とまた兄の妄想世界に何かしにいく。その連鎖が、今作で描かれたレゴ世界。

そして、それをやっと理解したフィンは、ビアンカと一緒に、”未来から来た”と思ってたナイスガイのレックスを倒すお話を作り上げる。人と一緒に遊べないで、壊す奴なんてどこがナイスガイなんだ!!と、エメットにハッキリ示させて、最後には2人で一緒に世界を構築する。ああ、これをあの頃の俺達が見てたらどう思ってたんだろう。。。

 

 

エンドクレジット

そんな、また最高のレゴ映画だった本作はエンドクレジットもサイッコー!!

エンドクレジットの意味を面白おかしく歌詞にした歌にのせて、さらに色んな兄妹の写真とその2人が作ったレゴが登場。そうだよ、これがレゴの楽しみ方なんだよ。。

子ども時代に、レゴで遊んでいる自分とデュプロからやっとレゴを遊ぶようになった妹。でも頭身も背格好も違うシリーズで遊んでいたのもあって交わらなかったあの頃の自分に、この映画を、このエンドクレジットを見せてやりたい!!!

 

 

最後に

兄、妹を持つ人なら必見の1作です!特に、私と同世代で家にレゴ、デュプロがあった人は絶対面白い!!そして絶対泣く!!!

 

一人っ子だったり、兄弟だった人の反応も知りたいなぁ。

 

今年サイッコーの1作を、是非映画館で!!!

ただ子供向けなのかはわからん‥‥‥w