「マガディーラ 勇者転生」感想!!”楽しそうな映画”の最上級、日本上陸!!

「マガディーラ 勇者転生」
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バーフバリに惚れ込んで、ラージャマウリ監督に惚れこんで、少ない上映館にたどり着ける人向けという、正直鑑賞済みの人がかなり少なそうな作品ではありますが、インドの魅力たっぷりなので今回はネタバレは控えめにして、あくまで宣伝になれば、というスタンスで書きたいと思います!


バーフバリ、マッキーを監督したS・S・ラージャマウリ監督が2009年に監督した作品こそ、この「マガディーラ」
その内容には上記2作品の魅力が既に……!?


バーフバリより、マッキー?
この映画、予告では「バーフバリの原点」と言われていますが、本質的には「マッキー」に近い気がする。確かに古代での絵作りなんかはバーフバリっぽいですが、あくまでメインは現代だし、この現代パートは本当にマッキーっぽい。
だからバーフバリの原点を観たいと思って劇場に来た人は楽しめないかもしれないと思う。バーフバリが、インド映画っぽさを廃したグローバル向けな映画だったのに対して本作は完全にインド向けのインド映画。しかし、そこはやはりSSラージャマウリ監督。日本人にはついていけないような展開も、独特のパワーとお話の妙で突き進んでくれる。もし、バーフバリを見てこの映画を観に行こうと思っている人は、是非マッキーを観てから行くべき!





とはいえ…
このように、バーフバリ、マッキーを意識した評価だと「ああ、ここバーフバリっぽい!」や「ここはマッキーみたい!」と楽しめますが、正直映画単体としては、上記2作と比べて明らかに隙が多い。パワーに満ち溢れてはいるが、そのパワーが空回りしていたり、ダンスが長かったり、CGが荒かったり、展開が正直ダサく感じてしまったり…(特に、姫のスカーフ(?)を取り合うやりとりはかなりキてたと思うw)
でも、これが良い!なんて言っていいかわからないけど、これが良いんです。
バーフバリが、インド映画でイメージする「逆に面白い」ではなく正当に「最高に面白い」だったのに対して、本作は純粋に「逆に面白い」を貫いた映画でした。





ソロモン
「バーフバリの原点」と言われると、「じゃあバーフバリには勝ててないんでしょ?」と思う方もいるかもしれません。いやしかし、ある一点、そう、ソロモンというキャラクターにおいては、バーフバリ以上に良かった!!
彼は、かつてバイラヴァの漢気に惚れこんだシェールカーンの生まれ変わりなんですが、このキャラが本当に良い。バーフバリで何が残念だったって、ある意味最もヒロインだったクマラの登場シーンが少ない!もっとバーフバリの親友として活躍してほしかった!!というところ。
そういう意味で、このソロモンというキャラは本当に良い。登場シーンは少ないけど、良い所を持っていくし、陽気だし、何よりインドゥとハルシャの間に入っても2人の関係を崩さない兄貴分的な立ち位置で、ラストの3人のやりとりが本当に面白い。というか可愛いw





ダンス
もう一点、バーフバリより、そしてマッキーにも勝る点がありました。それはダンスパート。もうね、ダンスパートが楽しそう過ぎる。愉快で陽気で、「ああ、インドっていいなぁ」と思わせてくれる。意味は不明なんですよ?なんでお金を取り返すだけでこんな長尺を?とか、この女の人ここで出番終わり!?とか、と、飛んだーーー!?とか。でも、それが良い!!この奇妙な魅力って、インド映画特有だし、それを真似しようとしてもできないんだろうなぁ
そんなダンスパートでも特に良かったのがエンディング。スタッフ全員が、マガディーラのメインテーマを踊る!踊り狂う!!このエンディングによって本作は、「なんだよ楽しそうじゃねーか!!」の最上級のような映画にまで昇華してしまってる!!




この映画、粗や隙を許せる、いやそれ込みで楽しめるそんなあなたにぴったりの良作なので、是非映画館へ!!上映館少ないけどね…w

太鼓のシーンとか最高なんで………!!