「パンク侍、斬られて候」感想!”バカ”な超大作、爆誕☆(ネタバレ警告あり)

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超ドラッキーで超バカな侍映画、爆誕!!!!!!



この映画の鑑賞方法
この映画、普通の映画と違いストーリーは完全に破綻してます。もう、まともな人が書いたとは思えない脚本。「え!?なんで!?」の連続。
でも、それを許容し、楽しめるほど自分をバカにしてこの映画を鑑賞すると、この映画は爆発的に面白い!!
下らないし、バカだし、意味不明だし…それを笑って吹っ飛ばせるかどうか、がこの映画を楽しめるかどうかの境界線!!
=だから今回の記事はほとんど内容はありません!!w




ギラッギラな俳優たち
超豪華俳優たちが一堂にそろう本作。この俳優陣、豪華なだけではなく、作品において、周りの出演者たちよりひと際輝くことのできる俳優陣だと思うんです。演技が秀でていたり、独特だったり。
そんな輝ける俳優、いわば”ネオン俳優”たちが集結した本作はまさにネオン街!!ギラッギラにガチャガチャした、猥雑な独特の雰囲気が漂っているんです。



バカ
この映画、時代劇ものなのに普通にカタカナ言葉を使うんですよね。「お互いウィンウィンな関係にしようよ」とか「パンク」とか…時代に合わせた言葉選びより、バカで力のあるセリフを使ってる。
さらに、劇中ずっと流れるナレーションも、普通の映画ならダサく感じてしまうが本作ではそれも内包してしまう。だってそれ以外の部分がバカすぎるんだもの。そのうえ、デカデカと書かれるテロップもバカ。「腹ふり党(劇中に出てくるバカな新興宗教) でっちあげ プロジェクト 略してHDP」とか、バカすぎるよwww

掛(綾野剛)と長岡の肛門を介した友情や、ろん(北川景子)が真顔でバカな踊りを踊ったり、幕染谷将太が絶望的にバカだったり、それよりもバカな若葉竜也だったり、一言一言が面白過ぎる東出昌大だったり…とバカばっかりと思ったらふと冷静になる掛だったり……
全てが、下らなすぎる!!!(褒めてますよ?w)




ドラッキーな映像
人それぞれ好みの映像ってありますが、私はギラッギラな映像も好きな映像の1つなんです。ギラッギラであればあるほどいい。そんな私にとって、本作終盤の映像は刺激が強すぎた!!!もう、クラックラしてくる映像!!たまには、こういう映像を頭を使わず楽しませてくれよ!!!って願いを100%叶えてくれた!!!!ww
これは映画館で観るべき映画だ!!
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ラストのメッセージ

※ここからはネタバレありです!





そんなバカな本作の、ラストで語られるのは現実と嘘。
現実なんて裏切られたり、嘘しかないんだから、現実を見るなんて意味がない!と語る掛を斬るろん。
そもそも、劇中で生き残ったろん以外には、ひとつの共通点があると思う。
それは、”責任を追う覚悟”の有無。
ろん以外は、自分のしたこと、そして時には人のしたこと。そんなことに”責任”を持つことを放棄している。
掛は自分の冒頭の行為の責任を放棄してるし、掛を裏で操る内藤も言い訳ばかりするし、大浦は猿回しに陶酔し自分の使命を全うしない。暗殺者の長岡はすぐに依頼人をばらすし、腹ふり党を蘇らせた茶山は腹ふり党が犯す罪の責任を負おうとはしない。全ての責任を負うべき黒和は人のいう事を正論で返すことしかできない。
もちろん、腹ふり党に入った町民たちもみな、自分の犯した犯罪に全く罪悪感を感じておらず、責任を負おうとしてない。そう、この映画の登場人物は皆、責任から逃れようとしているんです。

たしかに、責任を逃れ、バカになることは簡単。けど、バカになって、”誰か”に難しいことを任せちゃうほうが楽。
だけど、それは少しずつ、少しずつ、気づかない間に何かを失っている。みんな、それに気づいてはいるけど、やめられない、だって楽だから。
これって、ぴったり現代に当てはめられると思うんです。政治のことは難しいから…と選挙にさえいかなかったり、その理屈は知らないけど店側の良い分を無視してクレームをしたり…考えることを放棄している人が、現代には多くいると思う。これは楽だけど、楽でしかないんですよ。

本当に世の中に必要なのは、ろんのように自分の意思、決意を信じ、突き抜けられる人物なのかもしれません。
だから、大臼は去った。この世には、責任も負えない”バカ”が溢れかえっていると知ったから…。




最後に
もちろん、欠点だらけの映画だと思います。でも、それとは別ベクトルには、最高な何かがあるんじゃないか。
そう思わせてくれる映画でした!