「犬ヶ島」感想!!!これが”なんちゃってニッポン”文化の本質だ!!

犬ヶ島」(2D字幕)
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不自然で不気味で、でもどこか可愛い。圧倒的なビジュアルと日本へのリスペクトが満載の映画でした!!!


20年後の”ニッポン”
この映画の舞台は20年後の日本。でも、予告からもわかる通りの”なんちゃってニッポン”なんです。
でもこれ、ウルヴァリンのあれやワイルドスピードのあの日本描写と違って、日本への愛、尊敬(リスペクト)が溢れた、意図的なものなのは明白だと思う。このアンニュイな、不自然なニッポン描写がどこか可愛く、どこか惹かれてしまう…w
わかりやすいかはわかりませんが、PlayStation1のソフトに「ライジングザン ザ・サムライガンマン」というゲームがありまして…
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このゲーム、西部劇のガンマンがサムライに目覚めるというトンデモ設定で、ゲーム中には過剰なぐらい”なんちゃってニッポン”ネタが使われているんです。でも、このゲームを作ったのは「スタジオ斬」という紛れもない日本のゲーム会社。日本人が”なんちゃってニッポン”の魅力を堪能するために作られたアクションゲームなんです。「犬ヶ島」はこのバランスなんですよ!

メガ崎市というネーミングセンスは小島秀夫監督のゲーム「スナッチャー」のネオコウベシティにも通じるものがあるかもしれません…



ニッポン昔話
本作のストーリーは、冒頭に語られる昔話をなぞっているんですが、この映画のストーリー、とっても日本昔話っぽいと思ったのは私だけでしょうか!?
町から旅立った少年が、仲間を引き連れ宿敵を打ち負かす。なんて、モロに桃太郎を連想するし、何より犬だったり犬ヶ島だったりしますからね!!
それに、宿敵が殺されるんじゃなく、仲直りして終わる感じも現代の日本昔話っぽい感じがしました。
こういう意図があるからかもしれませんが、正直、お話自体にはそこまで乗りきれなかったんですよね…。ビジュアルや世界観の完成度の高さに、イマイチストーリーが追い付いていないように感じました。
それでも、アタリとスポッツ、そしてチーフの相棒物語としては最高だったと思いますけどね(*´ω`*)!!
あと、ストーリーの途中に挟まれるギャグのセンスは最高!!




ビジュアル
何度も言及してますが、やっぱりこの映画はビジュアルが命!
ストップモーションアニメで、どこか不自然に動くキャラクターたち。(だけど、ちゃんと毛並みが動いていたりと、決して手を抜いているわけではなく意図的なもの)そして不自然なニッポン描写。様々な不自然が合わさると、ここまで魅力的になるのかと驚きました。でもこれって、完全に好き嫌いが分かれるところですよね…w
寿司の場面など、過剰に丁寧に作ったアニメーションシーンもすさまじかったですが、個人的には背景が良かった!作り物感満載だからこそ出る味わい。なんて言葉にしていいかわからないけど、もうこの魅力がいっぱいなんですよこの映画!!特に、チーフたちが犬ヶ島で拠点としていた瓶で出来た家。あの家の絵、滅茶苦茶好きだ!!!ああ、好きだ!!!
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こんなビジュアルは、絶対映画館の大画面で観るべきと思うので、是非映画館へGO!!!!