「デッドプール2」感想!!!ネタバレ全開なのはヒ・ミ・ツ…♡

デッドプール2」(2D吹き替え)
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いやぁ、楽しかった!!面白かった!!劇場内が、あんなに笑いに包まれる映画は久しぶりでした!何より、”2作目”という大抵の映画が微妙になってしまう作品を、こんなにも挑戦的に仕上げられたのが凄すぎる!!




2作目の特権
2作目って、主人公の設定の説明は既に終わっているから作りやすいけど、一方でストーリーを盛り上げるのは難しかったりすると思うんです。それこそ、無駄に登場人物を増やして無理矢理盛り上げようとする映画も多い。けど本作は、過剰なぐらい新キャラを登場させ、旧キャラもちゃんと再登場させてもうグチャグチャなのに、誰一人として”デッドプール”のノリを崩さないんですよね。だから、続編としてゴージャスにも見えるし、なのにデッドプールの魅力は薄まらなってない。このバランスが凄すぎる。
皮肉を言い出したらキリがないウィーゼルに同じく皮肉屋のドミノ、ヤングで不愛想なネガソニックに謎過ぎるけど可愛いから許せちゃうユキオ、1番頭がイッてそうなドーピンダー、障がいなんて全く気にしないアル、そして堅物キャラのコロッサスにケーブルまでも、デップーにかかれば”ノリ”の一部になってしまう。なんなんだこの”ファミリー感”は!?w




ファミリー
宣伝であれだけ押してた「Xフォース」を、完全に笑いを取るためにだけ使ったのも最高でしたよね……w
私は透明人間のバニッシャーが最高でしたww「おらんのかい!」「おらんやんけ!!」「……おるんかい!!」と三段オチが最高にキマッてましたww
「Xフォース」が即死しても、終盤で仲間がちょっと無理矢理感のある参加をしていても、それでもデップーの仲間たちにはどこか”ファミリー”感が漂っているんですよね。同じ笑いを共有する、そんな仲なのかなぁ……
ケーブルやドミノ、ウィーゼルにアル、コロッサスは1人でも強烈なキャラクター性を持っていてデップーとも張り合っていましたが、やっぱりネガソニックちゃんはちょっとキャラとして弱いかな……と思ったところに登場するのがユキオ。このキャラが本当に良い!!ものすっごいちょい役だけど、彼女のおかげでネガソニックも1人のキャラクターとして本当に良い味を出してた!!てか、あの2人の絵面が本当に好きだった…w
次回作からは、このチームでチーム物として盛り上がっていくのかなぁ……だったらいよいよ、X-MENシリーズがもう勝てない領域に突入することになるかも……
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コメディ要素
過剰なほど盛られたのは新キャラだけじゃない。ギャグも今作は大幅に増えてた気がする。前作も物凄い量だったけど、映画ネタに音楽ネタ、そして役者ネタまで事細かに彩られたビカビカのギャグたちが最高に面白かった!
ネタの要素を1つ1つ「あのギャグ最高だったよねww」と語りたいですが、これはブログに書くようなことじゃないと思うので割愛します……




ストーリー
ただ、言いたいことがないと言えばウソになる。前作がまさかまさかの普通にお話が面白い、なんなら泣ける映画だったのに対して今作は、無理矢理なストーリーをデップーのノリと勢いで一点突破してるように感じました。
その勢いがあるから鑑賞中、あまり気にはならないけど、観終わるとやっぱり疑問が残るんですよね。
例えば、ウェイドがラッセルを助けると言い出す理由も、もっと考えられなかったんだろうかと思うんです。もっと、彼を助けないといけない理由が具体的にないとお話として盛り上がらない。例えば、映画冒頭ではウェイドは子供を作るのに反対していて、それをヴァネッサが子供が欲しい理由を述べ、それでもウェイドは適当に足らうけど、彼女が死んだことでだんだん子供の大切さ、そして子供を育てる義務に気づいてラッセンを助けることに。とか。
もっと具体的にするなら、ラッセルの能力が時を戻すor死者を蘇らせることが出来るっている噂が流れて、彼女を救うために立ち上がる。みたいな。
なんでもいいから、もっと具体的に観客が盛り上がる設定が欲しかった……
動機が弱いと、”今彼らが何をしたいのか”を追いかけるのが段々面倒になってくるんですよね…

それに、同じようにラストも、盛り上がりきれなかったんですよね。前作では因縁の対決だったのに、本作では話の大筋とはそこまで関係ない奴がラスボス。もちろん、本作のラストはバトルじゃなくてファミリーの大切さを説くのが優先だってのはわかってるんです。だけど、だからってこのおざなりなラストバトルは正直ガッカリしました。。。
どのキャラも、もっと戦闘で盛り上がらせることが出来たのに1人1回特技を見せて終わりはもったいな過ぎる。

あとウィーゼルって、ラストバトルの場にいなくていいの?彼こそ、デップーにとって”家族”じゃないの??役を演じるT・J・ミラーが色々ドタバタがあったのはわかりますが、ここでウィーゼルの存在を投げるのは本当にガッカリしました……

それに、2作目で話のエモーションを作るのが難しいとしても、安易にヒロインの死というカードを切ってほしくはなかった。冒頭のデップー感満載のアクションから、急に”普通のハリウッド映画の2作目”に成り下がってしまった気がします。
でも、彼女との恋を「Take On Me」で彩る演出なんかは、本当に上手いと思うし最後のMVと重なるシーンはホロリとしてしまいました……

もちろんストーリーも良いところはあるんです。特に、タイムトラベルの活かし方。
X-MEN」シリーズではタイムトラベル設定のせいでもうお話がグチャグチャになってしまっている。MCUだって、アガモットの眼の設定は「え?じゃあここであれ使えばいいじゃん」という疑問を生み出してしまっている。
タイムトラベルという設定は、お話をどうでもよくしてしまうと思うんです。
だけど本作では、2回しかできないという設定、そして何より、過去改変のシーンをエンドロールにまで取っておいて、ものすごい速さでパパパッと終わらせちゃったあの勢いが英断ですよ。観客がこの設定に疑問を持ち始める前にササっと終わらす。この勢いこそ、デップーだけが持ってる魅力ですよ。。。






最後に
批判もしたけど、全編楽しいのは保証済み!!こんな快作、もっともっと、何なら10年でも続いてほしい。そう思わせてくれる最高で最低なファミリームービーだった!!!
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