「ヴァレリアン 千の惑星の救世主」感想!!バカでヤングなSF超大作!!




華麗なオープニング
この映画のオープニング、本当に凄い。何が凄いって、前提となる設定である”アルファという宇宙基地で様々な種族たちと人間が百年以上交流し続けてきた”という物凄く時間のかかりそう、または口だけで説明してもピンと来ないような設定を”様々な人種、そして様々な種族たちと握手をする”という過程を繰り返すことで一瞬で観客にこの設定を理解させ、そしてこの映画全体の世界観まで理解させてしまう。設定の説明に時間がかかることが多いSFというジャンルで、ここまで簡潔に纏め上げたオープニングは、まさに華麗でした…。




ドラッキーなSF
もうね、宣伝通りですよ。まさに”劇薬”。幾度となく繰り返される、「スッゲェェ!!!」と言うしかない景色に、多種多様な種族たち、そしてかっちょいいガジェット。この3つの要素があるだけで、宇宙SFものって最高に面白くなると思うんです。どんなに話が王道でひねりがないとしても。
特に様々な超次元な景色は映画館でしか味わえない、クラクラしてくる魅力たっぷりなので絶対映画館で観るべき!!中でも、アルファ内の壁を突き破るヴァレリアンの周囲の景色が次々に変わっていくあのシーンはもうニヤニヤしてしまいました…w
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オシャレでヤングなバカップル×SF
そんな魅力的な景色に負けず劣らずなのが、本作の主人公ヴァレリアンとヒロインであるローレリーヌの2人。「エージェントウルトラ」のあのバカップルのような、あのヤングでヒッピーな感じ。なのに2人とも凄腕の連邦捜査官でもある。2人の掛け合いはヤングでバカなのに、潜入や戦闘は凄腕というギャップが良い!!!
それに、服装もオッシャレなんですよねぇ。観光が盛んな星へ行くときは、アロハシャツのようなかるーい恰好になったり、警護任務のときはガチガチの装備になったり。このチグハグな感じが、なんとも好きなんですw
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そんな2人が使うガジェットも、オシャレでカッコイイ!!透明化する銃や、テーザーガンのような銃、透明の足場を作る銃に、現代の銃が派生したような銃器、そして原始的な惑星から作られたと思われる全く新しいビジュアルの銃。銃だけでも、ここまで多彩でどれもカッコイイ!!!
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そして2人が乗る宇宙船アレックス。これ、カッコよすぎでしょ!!!若干、ミレニアムファルコン号と似てる気もしないでもないけど、それでもやっぱりアガる!!!
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スターウォーズとの既視感
あまり深くSFというジャンルを知っていない自分にとって、多種多様な宇宙人が出てくる映画と言われてパッとイメージするのはスターウォーズなんです。何より、自分が子供のころ(SW1や3が金曜ロードショーで連発されていた時代)にロボットや人間、そしてよくわからない獣たちが同じ世界にいるという衝撃。そしてその後、旧3部作を見た時の、多種多様な種族が一堂に会する酒場の衝撃。この衝撃を受け取った自分は、正直去年公開のSWエピソード8が好きになれなかった。なんたって、人間ばかりで他の種族がほとんど出てこないんだもの。こんなの、宇宙という設定でやる意味ないよ!!!
そんな自分に、本作はグサっと刺さるものがありました。まさに”多種多様”な種族たちですよ!!!なんだこいつ!!ってやつから、怖そうなやつ、お喋りなやつや変身できるやつにアバター的な自然と共に生きるやつら。そんな、雑多な世界観。これだよ!!これが”宇宙冒険もの”なんだよ!!!

と、いいつつも…
いやでもね、言いたいことがないわけじゃないんです。仲間の死がちょっと軽いんじゃないかとか、もっとヴァレリアンとローレリーヌの2人は喧嘩してもいいんじゃないかとか。しかし、そんなことを差し置いて言いたいのは、もっとアレックス号での戦闘を見してくれよ!!!
スターウォーズで何が好きって、宇宙空間での戦争シーン。無数の敵機と味方機が行き来するあのクラクラする絵が大好きなんです。本作でも、一瞬そういう絵が出てくるのに、主人公たちはあまり宇宙空間では戦わない。もっと、色んな景色を飛び回って無数の敵機と撃ち合ってほしかった!!!このシーンがあったら、もう最高の映画だったのに…


色々言ってきましたが、上記したように絶対映画館で観るべき映画なので今すぐ映画館へ!!来週以降、上映回数がまた激減するみたいなので、見るならお早めに!!


最後に…
1番笑ったシーン。「ウォォォォォォォ!!!!!」
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