「ハクソー・リッジ」感想!

ハクソー・リッジ」観てきました!!
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満足度は4!!!!



ネタバレはほぼないです!

私自身、戦争映画ってあまり得意な部類ではないですよね。どちらか主人公側の思想に引っ張られる感じが、妙に腑に落ちない時があるんですよ・・・。ですがこの映画は、後述するようにその違和感が最小限に抑えられているんですよ!

メルギブソン監督作ってアポカリプトしか見たことがなかったんですが、阿鼻叫喚の地獄絵図を描くのが本当に上手いですよね( ゚Д゚)!
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アポカリプトのジャングルも、ハクソー・リッジの戦場も「絶対ここにいたくない!!」と真に思わされる絵には驚かされっぱなしです・・・。
こういう太平洋戦争の映画って、邦画ならアメリカを、洋画なら日本を蔑んだ描き方をするのが定石だと思うし、この映画も日本兵をしっかり敵として描いているんですが、なぜか不快にならない日本兵=敵なんですよね。適当に日本語っぽいことを言わせて突撃させたりせずに、兵士として描き、日本兵が話す言葉も日本語に聞こえないこともない、けどなんて言っているかわからないようなガヤガヤした会話にしているので「ここの日本語変やなぁ」みたいな不快感を感じないように作られてたのが印象的でした!(ラストのあれはちょっと不快感を感じましたけどね・・・w)

この映画で描かれるハクソーリッジでの戦いは、史実とは少し異なるようですが本当に悲惨。徹底的に追及したゴア描写と爆破表現や音響、すべてを”リアル”に作っているからこそ戦場の怖さが引き立つし、そこで負傷した兵士を助けるデズモンドを心から応援できるようにもなっていると思うんです。どこでCGを使っているのかわからないと思いながら見ていたんですが、この映画、実はほとんどCGを使っていないみたいです!!爆破も疑似的な爆弾を作って爆破したり、火炎放射も本当に人が焼かれているらしいです・・・


この映画のヒーローは何といってもデズモンド!(主人公ですしねw)
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戦争映画って、主人公は当然銃を撃ち、勝利を手にし、戦場の英雄になる・・・というのが当然王道で、後日談としてPTSDに苦しむ。。。なんてのも王道になっていますよね。ハクソーリッジのデズモンドのお父さんもその立ち位置でしたし。しかしデズモンドは、今までになかった”敵を撃たない”という信念を最後まで守り続けるんですよ。彼が負傷者を助けたいという信念は、決して全兵士を助けられるわけでも戦争を終わらせられるわけでもない。それでも、”人を助ける”という信念は、キリスト教の教えではあるけど、キリスト教徒以外でも誰もが持っている”英雄感”なんだと思う。どんなに思想や宗教、立場が異なってもデズモンドの行為は、ヒーローなんですよ!彼こそ、戦場の英雄にふさわしいのかもしれません。
そんな彼の生い立ちを描く前半部分は、退屈に感じる人も出てきかねない、戦争映画でいう退屈なところだと思うんです。彼女が出来て涙ながらに別れをいう・・・もう何回見たよそれ!!
ですがハクソーリッジでは、この王道に沿って話は進むのに、ほとんど退屈しないんですよ。その理由は、テンポが良い!恋に落ち告白し戦場に行く決意をする、この流れがテンポよく進行するので、飽きそうになると次の展開になるんです。アポカリプトのときは少し退屈に感じたのに、さすがメルギブソン。。。
デズモンド役のアンドリュー・ガーフィールドは、アメイジングスパイダーマンソーシャルネットワーク(に出てた人だよね!?w)で見たことはありましたが、彼の顔がクシャっとなる笑顔良いですよねぇwアメスパのときもソーシャルネットワークのときも少しチャラい役だったので愚直に信念を貫く若者役で大丈夫かと思っていましたが、今では彼以外考えられません!もっといろんな出てほしいなぁ

そんな大満足の本作ですが、日本での宣伝がイマイチぴんと来ないんですよね。なんで太平洋戦争ってことを隠すような宣伝なんだろうか。理由はわかりませんが、日本人が見ても不快にならない映画になっているし、ほぼCGなしの戦闘シーンは圧巻なので是非映画館で見てみてください!!


※ブログ更新者は、戦争を肯定するような考えは一切ありません。あくまで映画という娯楽として、戦争映画を楽しんだということです。