「LOGAN/ローガン」感想!前半はX-MENシリーズの総括、後半は本編の感想です!

「LOGAN/ローガン」観てきましたよ!!!
今回は前半ではX-MENシリーズを私がどう思っているのかを総括して、後半に本作の感想を書きたいと思います。

それでは早速ですが、X-MENシリーズの総括!
イメージ 1


X-MENは、ウルヴァリンシリーズやデッドプールを含めると10作品にもなる、かなり長いシリーズ。私は本当に断片的にしか覚えていなかったので、ローガンの前にちゃんと全作振り返りましたよ!

このシリーズ、特にファーストジェネレーションより前のシリーズは「なんだかなぁ・・・」というのが率直な意見
というのも、この4作ではウルヴァリンというキャラクターが立ちすぎていて、映画全体がそのキャラクターとしての魅力に寄り掛かった作りになってしまっていたと思うんですよ。他のキャラクターたちの描き方がどこか淡白で、話の流れもウルヴァリンを軸にし過ぎて、ウルヴァリンが出ていないシーンが本当に薄味に感じるんです。あまりに魅力的なキャラクターを作り出したために、映画全体としては「なんだかなぁ・・・」と感じてしまうという皮肉・・・
それが4作目までの個人的な評価でした。しかし5作目、ファーストジェネレーションで評価は一転します!
イメージ 3

この映画では、ついにウルヴァリンという軸を抜き、真正面からアメコミ映画の面白さを追求しているんですよ!!
X-MENの面白さ、それは他のアメコミ映画では考えられないほど多くの能力を持つ者が登場し、ぶつかり合うこと。
そう、ファーストジェネレーションはその魅力を最大限引き出せていたと思うんです。能力を使った訓練や共闘、のちに仲違いする友情、そしてミュータントとしての悩み。すべてをしっかり描くことで「これこそがX-MENだ!!!」と、人気シリーズとして返り咲いた1本になっているんです。
それ以降の(SAMURAIを除く)は、ウルヴァリンが加わったり主役になあっても、しっかり”映画の一部”として描いているために、アメコミ映画としてかなり面白い!!!!(アポカリプスは敵周りのことで言いたいこともあるけどねw)
しかしそんな転換を生んだ過去編は、同時に新たな功罪も生んでしまったんですよ。。。
それは登場人物や時代背景の複雑さ。複雑に入り組んだ設定とキャラクター、そして矛盾。それらが一気に増え、見てるほうもかなりのファンでないと「あれ?これ誰だっけ?過去作に出てた?」「あれ?この設定ならあれはおかしくない?」と無限にモヤモヤしてしまうように。。。


そんな中公開されたのが、LOGAN/ローガン。

ここからは本作の感想に移りますが、今回はネタバレを多分に含む内容ですので注意してください!!


イメージ 2



点数は90点!!!!!

今までのシリーズとは一線を解した、しかしかならず後世に残るであろうシリーズの1つの終わりを描いた、大傑作でした!!!



この映画、何度も号泣させたれましたが、特に泣いたのは3か所!1つ目はウェストチェスターでの顛末。
ウェストチェスターでチャールズの能力が暴走し、街には負傷者が溢れかえる。その光景を目の当たりにしたチャールズに、号泣させられました・・・
今までミュータントを、中には人を傷つけてしまうような者にさえ手を差し伸べてきた彼が、初めて人を傷つけてしまった。そこで初めてチャールズは、ローガンが持つ負の悩みを肌に感じ、自らに絶望した・・・初めて自分の”恵まれた”能力を呪った・・・。しかしその目の前には、同じく自らを呪った、いや今も呪い続けているのかもしれないローガンが。ローガンの生き様を思い出すことできっと、チャールズは自らを許すことが出来たんでしょう・・・。

2つ目はあの家族とのシーン。
ある家族の家で過ごした1夜は、まるで3人が本当に家族かのように、優しい時間が流れる。そこでローガンは、150年以上という途方もない人生の中であまりに少ない、家族と暮らす充足に浸るんですよ。あの時間だけは、ローガンはミュータントでもウルヴァリンでもなく、人間”ローガン”だった。。。
しかしそこに現れるのはX-24。彼はまさしく、ウェポンXであり、そして”ウルヴァリン”としてのローガンの写し鏡だったんですよ。
そしてチャールズとの別れ。
なんでローガンには、こんなにも不幸が訪れてしまうんだ・・・

そして3つ目は何といってもラスト。
X-24、いや、ミュータントとしてのウルヴァリンと戦う人間ローガン。その勝利は、やっと、彼がミュータントという呪いから解放され、1人の人間になった瞬間でもあると思うんですよ。
そして彼には、人間としての最後の、ウルヴァリンには訪れない時を迎える。それは死。
友人や恋人、そして父のように慕っていた人を亡くしたローガンが、最後にてにいれたものこそ、家族であり。ローガンにとって、これほどまでに”人間ローガン”であった時間はなかったのかもしれません。それを手に入れたローガンは、あまりにも幸せそうに最後の時を迎える・・・今までのシリーズを観ていたからこそ、彼の生き様、そしてローガンとしての生き様に泣かされました・・・
そしてローラは、十字架を立て彼を埋葬する。そして十字をXに変える。そのXは、終点という意味でもあり、そしてX-MENとしてのXでもあるわけですよ。彼がミュータントとして人々を救おうともがいたX-MENの頃のローガン。人を傷つけたかもしれないし、人を殺したかもしれない。でもその生き様をも、娘は肯定してくれた瞬間になっていて、本当に良かった・・・


感動ポイント以外にも、本作には魅力がたっぷり!
その1つがゴア描写です。何もグロイのが好きだから言っているんではなく、老いたローガンを人間らしく映すという本作の目標を、しっかりクリアするのに最適だったんですよ。だからこそラストも映えますし!!

2つ目は子供たちと出会ったローガン。
そこでのローガンは、さながらプロフェッサーX。彼の意思を引き継いだローガンは、それまで自分の周りのことを中心に考えていたのに、子供たちを助けるために最後の決戦に向かう・・・。ローガンが”恵まれし子らの学園”を開く。こんなエンディングでも良かったなぁ・・・。


色々語ってきましたが、まだまだ語り足りない!!!この映画、絶対にX-MENシリーズを観てから行ったほうがいいし、最新作見てから過去作見返すことを全く受け付けない作品だと思うんですよ。
なのでまだ見ていない人は、X-MENシリーズをしっかり見て、そしてアメコミ映画の1つの到達点を、必ず映画館で見よう!!!!!