「メッセージ」感想!!

映画「メッセージ」観てきました!!

・・・感想に入る前に、まず言いたい!!!マナーを守れない観客はもう出禁にしてくれよ!
私の前の席の観客が、私をこう叫ばせるんですよ・・・なんだあいつ!!!!!!

上映開始、前の席だけが常に眩い光を浴びているのでまさかと思ったら、やはり。iPadを付けて、しかも「メッセージ」のレビューを観てやがる!!!何しに来たんだよお前!!!
そして映画は進み、中盤。前の席の奴は座席をソワソワ動き出し、あろうことか、腕を大きく伸ばし”伸び”をし始めたんですよ。それも5分に1回ぐらいのペースで!!!!チラチラ前の座席から腕が出ていて鬱陶しい!!!!もう飽きてんなら外に出ろよ!!!なんだあいつ!!!!!




と、鬱憤を吐き出したところで、「メッセージ」の感想に入ります!

点数は85点!!!!

まずこの映画、ジャンルがわかりにくい!SFっぽいし、哲学っぽい。でもインターステラーみたいな宇宙映画です!!!って感じでもなさそう・・・。予告を見る限りでは、そんなフワフワした感想しか湧かなかったんですよね。しかも予告で登場する、ルイーズ博士が自宅から招集され、未知の異物と対話する展開、どこかで見たことあるなと思ったんですが、あれだ!地球が静止する日」だ!!(リメイク版のほうのみ見たことがあります・・・)
正直、あの映画を全く楽しめなかったので「メッセージ」も不安だったんですよ・・・

でもそんな不安が吹っ飛ぶくらい、後味が良い!!!「あのラーメン屋、薄味なんだけどまた行きたくなるんだよなぁ」となるような、見てからずっとこの映画のことを考え込んでしまう、後味を楽しめる映画でした。

中核のネタバレせずに魅力を説明すると、やっぱり中盤の異物との対話シーンがこの映画の醍醐味ともいえると思います。インデペンデンスデイのあの適当な対話とはわけが違う!!
”なぜ来たのか”を聞くまでのプロセスが、専門家が難しいことをやっているように見えるし、でもちゃんとなぜそのプロセスが必要なのか明確なのが面白い。言語の解読って、人間ならではの学問で、それこそ突き詰めれば人間性を語ることもできる学問。それを未知の生物に応用するとどうなるのか、これは劇場で確かめてください!




さぁ、ここからは内容のネタバレはそれほど多くありませんが、映画の考え方の1つを提示するので映画を観てからの後味を損なう可能性があります。未見の方は注意してください!!!












この映画、見る人によって本当に観方が変わりますね。そこがこの後味の良さを引き立てているのかもしれません。同じ内容で、それもそれほど難しい内容でもない。でもみんなで語り合い、それぞれの考えを”伝え”たくなる。それがこの映画の1番の魅力なんだと思います。

ここからは自分の考察なので絶対の正解ではないですが、ヘプタポッドが”伝えた”武器である言語は、人の思想や人生を変えうる、考え行動する生物である我々HUMANにとって、本当に最大にして最適な武器なのかもしれない。実際、ヘプタポッドからのメッセージを受け取ったルイーズは、その後の人生を一新することになります。

未来がわかっていても変えない。なぜルイーズがその選択をしたのか。表層的には未来を変えてしまうと、今回の騒動でヘプタポッド達の攻撃を防げなかったから。しかしこの選択は、ヘプタポッドから”伝えられた”メッセージ通り。彼らは時の流れを超越しているため、先に何が起こるのかがわかってしまう。人間はわからないからこそ、考え行動し、その先が見えた時に達成感のような幸福を感じることができる。しかし彼らにこの幸福は感じられない。
そんな彼らが見出した答えが、その時の感情、思いを”伝える”こと。”伝える”ことで先が見え透いた人生を、それでも生きようと思える。”伝える”こともまた、人生で幸福を得るための原理なのだから。

この伏線はしっかり張られていると思うんですよ。劇中、世界各国の研究者たちが議論を交わす中で、オーストラリアの学者が「彼らは代数を理解していない。なのに高度な数学を解読できる」というシーンが。一見すると「おいおい、情報が交錯して訳わからんこと言ってるぞ」となるシーンなのかもしれませんが、仮にこれが本当なら、ヘプタポッドは代数という仮の答えではなく、数字という答えを”伝える”ことの重要さを知っている、という伏線なのかもしれません・・・。

ならなぜ、彼らは”伝える”ことの大切さを知りえたのか。これこそ、人類が3000年後に彼らを助けることと繋がると思う。時の流れに忠実だからこそ、彼らの知りえない大切なものを知っていた人類。そして人類はまた、彼らのことを知っていたから。ルイーズの書いた書籍によって-----。
だから彼らは、3000年前の人類、そう現代の、戦々恐々な雰囲気が醸し出されている人類を助けるために彼らはやってきた。
そして人類は、彼らのおかげで1度、1つになれた。その象徴はシャン上将の考えの撤回ですが、そのほかにも1シーンのある展開によって、私は1つになれたことを感じました。それは、シャン上将が攻撃中止を決めた後、全世界の情報が共有される。その時すぐに情報公開するのが、ロシアなんですよ。勿論この映画はアメリカが舞台で描かれています。そのアメリカにも見えるように情報を、それもすぐに公開する。このシーンこそ、世界の蟠りが少しでも解消されたシーンなんじゃないかと思う。

人生で大切なこと、それは”伝える”こと。”伝える”ことは時間を超越したものだから。そう、この映画は私たち人類すべての”あなたの人生の物語”なんです。そのメッセージを、私はこの映画で感じました・・・。

人生で1度は見ておきたい、そんな映画でした!


まだまだ語り足りませんが、どうやって文字にしたらいいのかわからない考察や感想も多いので今日はこのあたりで!!