MGSFN---第2章---「蛇の王」 求心者達の真実

※このブログはMGS4の、その後をストーリー仕立てで考察するものです。第1章を上げているのでまだ見てない方はそちらからお願いします。
MGSのネタバレを含むので、ご了承ください。
MGSファンの方の意見や感想が聞きたいので、出来ればコメントお願いします!
Twitterでの更新は中止になりましたので、このブログで随時更新していきます。Twitterでは前回までのあらすじや更新告知なんかをします。


雷電は倉庫に到着した。人影はないが、いくつかの段ボール箱に入った荷物が置いてある、少し廃れた倉庫だ。……こんなところに奴らが?

雷電「アレックス、倉庫に着いた。奴らはいつ来る?」

アレックス「あと2時間も経てば来るはず。トラックが見えたら、それが奴らだ。いいか?何としても絶対に気付かれずにトラックの中に入れよ。」

トラックに気付かれずに入るには、敵の視界に入らないことが大前提だ。しかし、この倉庫は荷物しか身を隠せそうな遮蔽物はない。しかし荷物は奴らによって回収される・・・。

雷電は倉庫を歩いて回る。何か無いだろうか・・・

いくら探しても、ここにはダンボールしかない。・・・ダンボール?
雷電は空のダンボールを手に取る。中に入れそうだ・・・。雷電ダンボールを組み立てると、中に入った。
これで奴らは気づかないはず・・・。




トラックのエンジン音が聞こえてきた。倉庫に入ったトラックは停車し、中から2人の男が出てきた。
「よし、早いとこ運んじまおう。もうすぐ雨だ。」
「ああ。」

2人はダンボールを1つずつトラックに積んでいく。幸いにも、かなり大きな段ボールも数個あるため、雷電の入った大きい段ボールも怪しくはなかった。

雷電の段ボールは持ち上げられ、トラックに積み込まれた。
再びエンジンがかかる。トラックは発進しだした。






20分ほど経っただろうか、雷電を乗せたトラックは建物内に入り停車した。
雷電の入った段ボールも、荷物として降ろされた。
雷電ダンボールから出た。そこは綺麗なオフィスのようだ。だが、その雰囲気に似合わない、銃を持った兵士が行き来している。


やっと、潜入開始だ。
雷電「博士、建物内に入った。」
博士「よし、中で調べてほしいのはリンクス率いる求心者達の正体だ。どんな手掛かりでもいい。見つけてきてくれ!」
雷電「ああ。了解した。メリル達の進捗はどうだ?」
博士「メリル達はまだ準備中だ。何か進展したら連絡するよ。」

雷電は無線機をアレックスに合わせた。
雷電「アレックス、まずはどこから調べる?」
アレックス「こういう建物でお偉いさんのいる場所は大抵決まってる。」
雷電「…最上階だな?」
アレックス「よくわかったな。よし、雷電。まずは最上階に向かうんだ!」

上に上がるためのエレベータか階段を探した。
出来ればエレベータで一気に上がりたいが…。

前方に2人の兵士を発見した。ここの兵士は2人1組で行動している。1人を倒せば、必ずもう1人に気付かれる。
2人同時に無力化する必要があるのだ。

雷電は1人の兵士の足を撃った。体制を崩し、悶える兵士に全速力で接近し蹴り上げた。
異変に気づき振り返った兵士の首を絞めた。
雷電「リンクスはどこだ!」
兵士は困惑している。「り、リンクス?」
雷電「しらばっくれるな!!言え!!」
兵士は本当に何も知らない様子だった。

雷電「ちっ・・・もういい。エレベータはどこにある?」
兵士「こ、この突き当りを左に行ったところに部屋がある。暗証番号は14014だ・・・。」

雷電は兵士を無力化し、その部屋に向かった。




エレベータに乗り込み、最上階を目指す。



不安になるほど簡単に最上階にたどり着けた。

雷電は周りを見渡す。先ほどのフロアと違い、このフロアはコンクリートがむき出しになっていて、どこか重苦しい。
通路を進むと、無数の牢屋が現れた。そこを警備中の兵士は視認できるだけで4人。そのうち1人は複数の鍵を束ねたキーホルダーを持っている。

雷電はスモークグレネードを手に持つと、敵に向けて投げつけた。
煙の中、雷電は記憶していた敵の配置を思い浮かべながら接近し、1人ずつ無力化する。
煙が晴れると、4人の兵士が気絶していた。雷電は鍵を奪い、奥へ進む。

すると奥の部屋から悲鳴のような声が聞こえてきた。拷問を受けているのだろうか。
部屋をのぞき込むと、3人の兵士が椅子に縛り付けられた2人の男を拷問していた。1人は先ほどの悲鳴で絶命したらしい。雷電の任務に関係はないが、雷電はこれを見捨てることができなかった。
3人の兵士に麻酔銃を撃ちこみ、拷問をされていた男に駆け寄る。拷問によって傷ついた体を見て、雷電は言った。
雷電「大丈夫か?」

縛られた男は答えた。「ん・・・?なんだ、もう終わりか・・・?」
雷電には理解できなかった。この男は、拷問を楽しんできたかのような口調で話していたのだ。

雷電が縛っていた縄を解くと、男は目を開けて雷電を見た。そして低く渋い声で話し始めた。
「奴らじゃなさそうだな。・・・誰だ?・・・・・・まぁいい、煙草は持ってるか?」

雷電「煙草?いや、持っていない。吸わないしな。あんたは誰だ?なぜ捕まっていた?」

「ああ、俺か?俺に名前はない。 そうだな・・・ガデューカとでも呼んでくれ。
俺はここの兵士になる予定だった。だが俺は、奴らの思想に賛同できなかった。だから反旗を翻した。まぁ、それも失敗に終わったんだがな。」

雷電「奴らの思想?」

ガデューカ「ああ、奴ら、世界を相手に・・・」
背後から物音がした。敵の増援だ。偶然、警備の交代の時間だったのだろう。

ガデューカは気絶した兵士の持っていたアサルトライフルSCAR‐Lを取り上げリロードする。
ガデューカ「おい、若いの!後ろは任せたぞ!」
雷電「あんた、その体で戦えるのか?」

ガデューカは返事をしなかった。しかしその背中は頼もしかった。

増援兵が異変に気付く。
「おい!そこを動くな!」

ガデューカ「撃てるか?セーフティーぐらいちゃんとチェックしろ。脅しにもなってないぞ!」
敵に向かってそう叫ぶとガデューカは発砲した。突然の出来事に敵は対応できないでいる。

ガデューカは正確に敵の急所を狙って撃った。撃ち返す間もなく、敵は全員地面に倒れる。まさに一瞬の出来事だった。

ガデューカ「お前、何をしに来た?俺を助けに来た訳じゃないだろ?」
雷電「ああ、俺はリンクス・・・」
雷電は言いながら、ここの兵士にはリンクスのことが知らされていないことを思い出した。

ガデューカ「リンクス?ああ、あの目つきの悪いスーツマンか。奴なら地下だ。この建物は地下に重要な施設を配置しているからな。」
ガデューカはリンクスの名を知っていた。彼は普通の兵士ではなかったのかもしれない。

雷電とガデューカは地下へ向かった。