MGSFN---第2章---「蛇の王」 潜入開始

※このブログはMGS4の、その後をストーリー仕立てで考察するものです。第1章を上げているのでまだ見てない方はそちらからお願いします。
MGSのネタバレを含むので、ご了承ください。
MGSファンの方の意見や感想が聞きたいので、出来ればコメントお願いします!
Twitterでの更新は中止になりましたので、このブログで随時更新していきます。Twitterでは前回までのあらすじや更新告知なんかをします。

雷電は現地に降り立った。
現地はかなりの都会で、雷電はビル群が立ち並ぶ大通りを歩いていた。
メリル「雷電?現地には私の仲間が3人、既に現地入りしてるわ。まずは彼らと合流して。合流地点は端末に送ってあるわ。」
雷電は端末を開き地図を表示する。街の南の方のアパートに印が付いている。アパートまでの道のりは簡単に見える。普段の生活なら、ちょっと遠出するくらいの距離だ。

だがここは、奴らの拠点のある街。どこから監視されているかわからない。


雷電はトレンチコートに身を包み、目立つ銀髪をシルクハットに収め、出来るだけ装備を付けずに、街の市民に変装をした。
雷電は市民に紛れて歩き始めた。
前からスーツの男が歩いてくるのが見えた。明らかに周りの市民とは身のこなしが違う、奴らだ。

見つからないように、雷電は極力その場の空気に溶け込んだ。後は願う事しか出来ない。警戒されないようにと…






男は気づかず通り過ぎて行った。ほっとする雷電に無線が届く。

博士「雷電、まずい、検問だ。100m先でしている。だが、この道を通らないとアパートにはいけない。」

雷電「……仕方がない。なんとか無力化する。」
雷電は検問の行列に並んだ。
検問には5人の兵士がいた。兵士は、市民の顔を1人ずつチェックしている。




兵士「次」

雷電の番がやってきた。しかし雷電は一歩も動かない。
兵士「次!」「おい!そこのお前!」

怒鳴った兵士は、雷電の被っている帽子を取ろうと近づいてくる。

近づいてきた兵士は自ら雷電の間合いに入った。その瞬間、雷電は近づいてきた兵士の胸倉を掴み、一気に投げ飛ばした。

もう1人の兵士が銃を構える。
しかし雷電の電撃のようなスピードに兵士はなすすべなく間合いを取られ、首を絞めつけられる。周りの兵士達も異変に気づき集まってくる。雷電は、掴んでいた兵士を集まってきた兵士達に向けて投げ飛ばした。

投げつけられて体制を崩した兵士に、容赦なく回し蹴りを決めた。
その光景に怖気づいて、一瞬だけ仰け反った兵士の腕を掴み、引き寄せて腹に1発、拳を打つ。

最後に残った兵士は銃を向け雷電に言う。「動くな!」




しかしそこに雷電はいない。辺りを見渡す兵士の真後ろから雷電の声がした。

「動くな…」


雷電は最後の1人も無力化し、検問を突破した。
博士「よし!あと一息だ。」
オリヴィア「お疲れさま、雷電。」久しぶりに聞いたオリヴィアの声に、雷電は少し安心した。


雷電はその後も警戒しながら、ゆっくりとアパートに近づき、やっと到着した。

雷電「目標に到着した。中に入る。」
中に入ると、そこには3人の男がいた。

1人は髑髏柄の目出し帽をしている。
もう1人は黒人で、サングラスをかけている。
最後の1人はスキンヘッドで、体格が良く身長は2mほどもありそうだった。

目出し帽の男が話し始めた。
「あんたが雷電か?俺はアレックス。あっちのサングラスのはジェット。あのデカい奴はガンナーだ。よろしくな。」
握手を求め、雷電に手を差し出す。雷電は握手を受け入れた。

雷電「よろしく。早速だが、奴らの基地はどこだ?」
アレックス「まぁ、落ち着け。俺達もつい最近まで特定出来てなかったんだ。だがな、ヘリが1機、街の北東にある建物に着陸したんだ。隊長からリンクスのヘリの情報を受けていたから間違いない。あれはリンクスのヘリだ。」

雷電「やはりこの街に…」

アレックス「準備に1週間は欲しいところだが……雷電。あんたそこまで待てないだろ?安心しろ、もう手配はしてあるんだ。俺達はあんたを援護する。潜入するのはあんただ。情報を捥ぎ取れるかどうかはあんたにかかってる。………頼んだぜ?」

雷電「ああ、任せておけ。今度は只じゃ逃がさない。」


頼もしく答えた雷電を見て、アレックスは我慢できずに雷電に問いかけた。

アレックス「それと…雷電。なんだその服……?」
雷電「ん?これか?これは変装だ。奴ら、街の至る所にいるからな。」
雷電は少し自慢げに話した。

アレックス「なぁ、雷電。もうちょっとマシな服は無かったのか…?逆に目立ってるぞ…?」




雷電「…なんだって…?」雷電は目を丸くしていた。

アレックス「……まぁ、今度は俺が選んでやるから安心してくれ。」


雷電「…ああ。」
雷電は少し不機嫌そうに答えた。

アレックス「作戦開始は明日の朝だ。今日はもう休め。安心しろ。俺達が交代で見張っといてやるよ。」

雷電は今すぐにでも出発したかったが、体はもう限界に来ていた。

雷電「ああ…すまないな。」







アレックス「雷電!起きろ!ブリーフィングだ!」

雷電が目覚めると、アレックスを含めた3人が机を囲んで何やら話し合っていた。

アレックス「雷電、いいか?昨日言った通り今回の作戦はお前の潜入能力が頼りだ。俺達は援護に回る。ガンナーと俺は脱出に備えて建物近くで待機しておく。ジェットは遠距離狙撃銃で逃走及び潜入をサポートしてやってくれ。雷電。あんたはこのエリアの第9番倉庫内で待っていてくれ。奴らが利用している搬入路なんだ。そこでなんとかして、奴らのトラックに乗り込め。勿論、気づかれないようにな。」

雷電「ああ、わかった。アレックス、脱出時はどうすれば?」

アレックス「脱出時は出来るだけ東側のゲート近くから出てきてくれ。ある程度微調整はするが、このゲートの周りが1番人通りが少ないんだ。出来ればここからの脱出が理想だ。俺達はここで待機しておく。」

アレックスは手を広げて前に出した。
円陣を組もうとしているのがわかったのか、ジェットとガンナーは呆れた顔で手を出す。

アレックス「雷電?」


雷電は深く溜息をついた。
雷電「…わかったよ。」雷電は外見では嫌そうに、だが嬉しそうに手を出した。



アレックス「これはリンクスを追う最後のチャンスかもしれない。皆、失敗は許されないんだ。」
皆が頷いた。


アレックス「よし、作戦開始だ。各自持ち場についてくれ。行くぞ!!」

気合いを入れて、全員が一気に手を上に振り上げた。作戦開始だ。