MGSFN---第1章---OUTER HAVEN

※このブログはMGS4の、その後をストーリー仕立てで考察するものです。序章、ブリーフィングを上げているのでまだ見てない方はそちらからお願いします。
MGSのネタバレを含むので、ご了承ください。
MGSファンの方の意見や感想が聞きたいので、出来ればコメントお願いします!

ハル「雷電。聞こえるかい?装備の確認をしてくれ。」
腰に付けてるのはP-90サブマシンガン。そしてその上辺りには50cmほどの忍者刀。ベルトにはステルス迷彩。そしてソリトンレーダーが付いている
スーツは髑髏のような形をしていて、体を締め付けることで痛覚抑制の効果を発揮している。

雷電「大丈夫だ。そろそろ着く。潜入開始だ。」
オリヴィア「雷電。頑張ってね。」

雷電ステルス迷彩ソリトンレーダーを起動し、空気と一体化するように努めた。潜入は、如何に目立たないようにするか、その基本を忘れてはいけない。

雷電は解体現場の門にいる3人の兵士を慣れた手つきで無力化し、内部に潜入する。
潜水艦内は解体工事による騒音で、敵はまともに警備できていなかった。

雷電「G.Wは解体される前だと良いが…。」
不安を抱きつつ、しかし雷電は自分でも驚くほど早くG.W制御室に辿り着いた。

雷電「博士、『G.W』に着いたぞ。」
博士「雷電。早速だが、例のメモリーを差し込んでくれ。あとはこっちでやるよ。」

雷電はデータを見つけるため、部屋を見回す。
機動しそうなPCを1台見つけた。データの送信を始める。
これで博士がハッキングしてくれるはずだ。

ハッキングをしている間、雷電はこの部屋にある壁に違和感を感じた。

その壁は周りの壁と違い、叩くと空洞音がするのだ。

雷電「博士。この部屋に極秘の扉か何かはありそうか?」
ハル「ちょっと待ってくれ…ああ、ありそうだ。開けようか?」

雷電「ああ、頼む。」

壁が横にスライドし、巨大な部屋が姿を現した。

雷電は扉の開いた部屋に潜入する。
中には無数の巨大な試験管があった。まるでSF映画の宇宙人の基地だ。

雷電は奥に突き進む。警戒を忘れないように、しかしこの部屋の異様な空気に、本能では逃げ出したくなっていた。

奥でファイリングされた報告書を見つけた。そこには『エイハブ計画』と書かれている。

そのとき、突如視線を感じ、雷電はその方向に銃を構える。

視線の先には2mほどのガラス製の巨大な試験管しかない。

しかしよく見ると、その試験管の中には人間の形をした何かが、明らかにこちらを見ていた。よく見るとその試験管は無数にあった。しかも、無数にあった試験管全てから視線を感じる。雷電は吐き気がした。


もしかすると、この無数の何かが、『エイハブ』なのだろうか……


??「『エイハブ』とは人の名前だよ。それも伝説のね。」
聞き覚えのあるような声が、雷電の後ろから聞こえた。
その声は、少し低い気がするが、博士と同じ声だった。
振り向くとそこには、白髪に丸い眼鏡、カッターシャツを着た男が立っていた。
足には歩行を助けるために着けられているであろう機械が着けられている。

雷電「誰だ!」

??「君はわからないだろうね。でもお前ならわかるはずだ。聞いてるんだろ?ハル」

その男は博士名前を知っていた。
そして歓迎するような、しかしどこか冷たい言い方で博士の名前を呼んだ。

雷電「博士、知り合いか?」
ハル「そんなはずない…彼は死んだはずだ!」

博士の動揺は明らかに動揺している。

??「年を取ったな、お互い。でもお前の声は忘れないよ。お前も忘れてないだろ?」博士「もうやめてくれ!お前の姿なんて見たくなかったのに…」
??「父に向って、その口答えはなんなんだ!」
突然、その男は、人が変わったように怒りを露わにした。

その男は深呼吸すると、人が変わったように優しい口調になった。
??「すまないね、雷電。話を戻そう。僕の名前はヒューイ。伝説の男『エイハブ』とは、昔、行動を共にしていたんだ。」
雷電「『エイハブ』とは、誰なんだ?生きた人間なのか?」
ヒューイ「『エイハブ』は、スネークの…ビッグボスの身代わりになった哀れな男の名前さ。」

ヒューイは椅子に腰かけて、話し続ける。


ヒューイ「僕は命がけで彼らに協力しようとした。なのにエイハブ…いや、スネークは僕を捨てた。仲間を殺し、そして仲間である僕を見捨てたんだ!!僕は奴が許せない…」
ハル「ビッグボスへの復讐心…」ヒューイ「だから僕は『愛国者達』、そして『求心者達』に協力した。勿論極秘でね。」

雷電は、その男の身勝手さを感じていた。
雷電「なんて奴だ…。」

ヒューイ「エイハブはアウターヘブンで爆死した。そしてビッグボスさえも…。お前にはわからにだろう!行き場を失った復讐心をどうしていいかなんて…。」

雷電「ただ復讐をするために、エイハブを作ったのか…?」

ハッとしたように、ヒューイは否定する。


ヒューイ「エイハブを作った?それは違う。」

ヒューイは自慢げに話し始めた。
ヒューイ「僕が作ったのは、『ソリダス』だ。『エイハブ』はそのソリダスの元となった細胞の名前だ。」
ハル「ソリダスはスネークやリキッドと同じ、ビッグボスのクローンだったはずだ!『エイハブ』がどれだけビッグボスに似ていても、細胞までは似ていないはずだ!!細胞が同じでなければ、ソリダスがスネークと似ているはずがないじゃないか!!」

ヒューイ「ああ、リキッドやソリッドは本当のビッグボスのクローンだ。しかしソリダス、奴は違う。」

無線越しだがまるでここに要るかのように博士はヒューイの話を聞いている。

ヒューイ「生殖機能を失ったビッグボスの体では、クローンを作るのは容易ではなかった。
しかしエイハブ、もう1人の伝説の男なら話は別だ。奴の生殖機能は失われていないからね。そこで愛国者達は、エイハブに目を付けた。もうそこに、ゼロの意思はなかったんだろうけど…。
ゼロの意思、『恐るべき子供達計画』を間違って解釈した愛国者達は、エイハブを使って、完璧な『ビッグボス』の再生を目論んだ。そして出来たのがソリダスだ。しかし見た目は再生できなかった。エイハブはもっともビッグボスに近い他人だ。だから彼の、整形した後のビッグボスの顔は遺伝しない。

だから愛国者達は、リキッドやソリッドとは違う管理方法でソリダスを育てた。リキッドやソリッド、彼らは愛国者達からの管理の元、自由な生活をしていた。ソリッドはビッグボスに出会うまで、自らが何者なのかも知らなかったほどだ。
だがソリダスは全ての生活を決められ、完璧な管理下に置かれた。顔も整形され、日に日にビッグボスに似ていったんだ。

ソリダスが就いた職…大統領という立場は、彼らが1番管理しやすい立場なんだよ。」



雷電「なんて奴らだ…。」
ヒューイ「君は君のお父さんに殺されたソリダスが、あの後どうなったか知ってるか?
奴の死体は回収された。愛国者達に。」

ハル「ちょっと待ってくれ!」じゃあなぜ、このアウターヘイブン内部で作られているんだ?ここは愛国者達にとって、唯一管理できなかった場所だろう?」
ヒューイ「それは僕にもわからない。求心者達に情報を貰ったときには、もうここに施設はあったんだ。」

雷電「求心者達…奴らは何がしたいんだ…。」


大きな謎に、雷電達は向かっていた…