「ファースト・マン」感想!!!この映画は、IMAXで意味を成す。

ファースト・マン」(IMAXレーザー/字幕)
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私生活が忙しくなっていたために遅れてしまい、申し訳ありません。




ライアンゴズリング×デイミアンチャゼル、まさかの2作目!!!全世界大注目の本作を、レーザーIMAXという、最高の環境で観てきました!!!



本日のお品書き
・SFファン大興奮の演出
・1.43:1
・月に降り立つ意味
・最後に
・今後のお知らせ



誰もが知っている、月に最初にいった男。そんな彼が、実際にはどうなのかはわかりませんがこの映画ではかなり控えめな人物。彼をそうしたのは、娘の死。娘の死を忘れまい、と思い続けた結果、彼は常に死のにおいが漂う宇宙飛行士という目標に向かっていくんですよね。そんな中でも、同僚が死ぬような事故が多発。しかも、自分も死ぬかもしれない重大事故に巻き込まれたりするのも1度や2度じゃすまない。周りが、なぜ月に行くのか、やどうすれば成功するのか、を考える一方で、彼の考えは物凄く単純なんです。”生きる”か”死ぬ”か。この究極の2択に自分を置くことで、娘と共に、仲間と共にいられる。
それを、セリフではなく堅い表情だけで魅せつけるライアンゴズリングはやっぱり天才ですよね。全く喋らないのに、彼の感情や心境の変化は感じ取れる。
”生きる”か”死ぬ”かの世界に陶酔して猛進してきた彼が、ついに打ち上げの前日という時に奥さんに言われる、「息子たちには自分で伝えて。」ここで彼は、本当に見るべきこと、本当にやるべきことに気づかされる。「セッション」でも「ラ・ラ・ランド」でも”夢を追いかける者”を描いてきたデイミアンチャゼルが、”夢を見誤る者”を描き、そしてそんな彼に”誰に夢を見せるのか”というところまで昇華させる。自分がやるべきことを、やっと理解した彼が、月面で娘のブレスレットを置いてくる。終盤のテレビ放映でのアナウンスの通り、”未来にも過去にも、彼らにしか観ることができない異世界”に。





SFファン大興奮の演出
まず、これは本当に好きな人は好きだしピンとこない人には一切共感できないものだと思うけど、この映画、機械をイジイジするシーンがめちゃくちゃ多い。あっちのメーターが動いてるからこれをONにしたり、こっちのアラームが鳴ってるからあれを下げたり。この、機械イジイジするシーンがもう気持ちいい。自分が小学生だったら、絶対に家で真似しちゃうぐらいに気持ちいい。
さらに、サウンドも良いんですよ。アラームもかなり不快感を伴うように大きく鳴り響くし、通信もかなり騒がしいしセリフ数も多い。端的に言うと”うるさい”。このうるささが良い。気持ちがどんどん切迫するし、何より自分もそこにいて、彼らと気持ちを共有してるんじゃないかという感覚になってくる。「ああ、通信うるせぇな!」とか、「おいおい、アラーム鳴りっぱなしだけど大丈夫かよ…と。
さらにさらに、カメラワークが良い。冒頭からわかるとおり、船内でのシーンは大体ブレッブレで断片的。これも不快感を伴うような演出で、狭い船内であっちこっち観なくてはならず、さらに揺れたり回転したりでもう訳がわからなくなってくる。これも、彼らと気持ちを共有しやすくしてくれてる。
この、共有感、ライド感が、まさに生きるのがあのシーンですよ…。





1.43:1
そのシーンとは、まさしくアームストロングが月面に降り立つ、あのシーン。着陸まで、画面は揺れたり機体は音を立てて軋んでいたり、アラームは鳴り響き、何度も通信を受け、まさしく超・動的なシーンが繰り広げられる。それが、着陸と共に、まずカメラの動きがピタっと止まり、ハッチが開き一歩、月面に踏み出すと音が止まる。そこには、ただただ月景色だけが広がる、静寂の世界に。
よく、IMAXは”体験”する映画館だ、と言いますがこのシーンは、まさにそう。ハッチが開き、月面を見た時、誰もがハっとする。これは、雄大な景色を目の当たりにした時のような、実際に生で見ることでしか味わえないはずの感覚。月面という、まだほとんどの人々が目の当たりにしていない景色を、目の当たりにさせてしまう。このシーンには、映画、いや映像自体を超えた感動がある。
どれだけ文面に表しても表しきれない、そんなシーンでした。





月に降り立つ意味
なぜ、人々は月を目指したんでしょう。劇中でもチラっと描写があったように、予算の無駄使いにも思えるんですよね。月に行ったところで何かを得ることなんて出来るのか、もっと言えば、税金を払っている国民の生活が楽になるのか?と。もちろん、この背景には冷戦、そしてミサイル競争があったわけですが、そんな合理的な理由を無視しても、私達が何をこの月面着陸で得たのか。
見上げればずっと、自分達の頭上にあった月。そんな月に、人類が”足を踏み入れた”。この功績は、永久に語り継がれる。なんたって夜になればいつでも、空を見上げれば我々人類の功績を見ることが出来るんだから。

まさに
「ひとりの人間にとっては小さな一歩だが、人類にとっては偉大な飛躍だ。」







最後に
まぁ、欠点もあると思うんです。何より、この映画はIMAXで観ることを前提にし過ぎている。月に降りる意味も含めて、最後のシークエンスは、月面着陸の感動を共有したうえでのシーンなので通常の映画館で観てしまうとその意味合いが変わってしまう。これなら、もっとIMAX上映を推すべきだし、もっともっと長期間上映するべきだと思う。
エキスポシティでのIMAX上映は21日で終了してしまいますので、絶対に見逃さないでください!!!!!





今後のお知らせ
冒頭で書いた通り、私生活が忙しくなってしまっているので更新がかなりまちまちになると思われます。
先日観た「アクアマン」については出来るだけ、ブログで上げられるよう努力してまいりますのでもうしばらくお待ちください。自己満でやっているブログですが、少しでも、楽しみにして頂けると幸いです。